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NARUTOアニメが終わりそう

 NARUTO疾風伝の公式HPに西尾鉄也氏のイラストが掲載された。終末の谷で向き合うナルトとサスケ。下部には『LAST BATTLE』とある。アニメNARUTOのキービジュアルは劇場版のものを除いて基本的にもう一人のキャラクターデザイン鈴木博文氏が書いているだけに、余計に特別さが際立つ。
 たぶん、NARUTO疾風伝の終わりが近い。
 原作はとっくに完結し、その先を描くTHE LAST、そして次世代を描くBORUTOがとっくに公開されているにも関わらず、TVアニメシリーズ疾風伝は様々なオリジナルシリーズを挟んで今まで続いてきた。たぶん第四次忍界大戦最後の一日を2、3年かけてやっている。それが悪いと言っているわけではない。
 例えば無限月読の夢のなかで綱手が読む自来也の小説の内容(入れ子すぎる)を描くオリジナルシリーズ『自来也忍法帖~ナルト豪傑物語~』は、ナルトの父である四代目火影も母クシナも生きておりイタチによるうちは虐殺も起こっていない世界、つまり主人公二人の生きる動機そのものが全く違う世界をIFストーリーとして描く冒険的なシリーズである。キャラクターの見慣れたデザインと何処か違う動機の齟齬が目新しい効果を生む不思議な面白さがあった。
 『イタチ真伝~光と闇~』はうちはイタチの幼少期からその人生を追うシリーズ。戦争で沢山の死を見た直後に、弟の誕生に立ち会う。孤独な天才が少ないながら仲間と出会い、失って、その哀しみが力になってしまう悲劇の血と一緒に生きていく。死を最小限にし、そして弟を守るためにすべてを捧げた男の一生は、父との確執、葛藤、そしてうちは虐殺を丸ごと描く傑作『月夜』(コンテ演出作画、むらた雅彦)でピークを迎える。
 最近では六道仙人の回想から始まったNARUTO世界の因縁のすべての発端を描く過去編があった。カグヤの地球来臨と息子である仙人ハゴロモとハムラとの闘い、ハゴロモの息子アシュラとインドラの物語。聖書やら古事記やらのミックスである神話世界をアニメ化したこのシリーズは『わんぱく王子の大蛇退治』的な感触もある。
 このほかにも様々なシリーズがあった(ちなみにオリジナルシリーズは安定して作画がいい)。黒津安明氏がディレクターを務めた『力-chikara-』は一見の価値アリアリ。
 そんな様々な迂回を経て、ついに疾風伝が終わる。
 終末にふさわしいOP、アジアンカンフージェネレーションの『ブラッドサーキュレーター』は素晴らしい曲だ。最初は黒津安明コンテに鈴木博文作画監督という往年の名コンビによる映像がついた。のちにカットの差し替えと入れ替えが行われ、なんとついに西尾鉄也氏が作画監督として参加。ナルトとサスケの人生にとって大事なキャラクターたちの笑顔が西尾作画で描かれている。ちなみに差し替えはもう一度行われるらしい。
 そう、NARUTOアニメといえば超・高クオリテイのOPとEDだ。現在公式HPではOP/EDヒストリーが無料公開中である。

 

 ということで何だかずっと見てきたNARUTOアニメの終わりがとても寂しいので、個人的にOP/EDの思い出と解説を今後ちょっとずつ書いていこうと思います。
 でもなんか、更にオリジナルを挟むみたいなこともありそうで怖い。それはそれでいいけどさぁ。